一見関係なさそうなメタバースと介護。
そもそもメタバースとは何でしょうか?
メタバースとは、、、 現実とは異なる仮想空間上で、アバターを使用し実生活と同じように、生活したり、仕事をしたり、お金を稼いだり、買い物したりと現実とは違う世界で、同じように生活することを言います。
このメタバースと介護は、どのような関係になっていくのか?
現在日本は超高齢社会です。2025年までに認知症患者の数が700万人に、、、 ですが、経済の流れ的に、多くの企業がweb3やNFT、メタバース、に移行していこうという流れになってきています。
世の中どんどんデジタルの世界に移行していく最中、問題となってくるのは高齢者が多い日本ならではの介護問題ですよね? メタバースに移行していく流れで、介護の実態はどのように変化するのか?
私の考察も交え、
・メタバースとは?
・メタバースと医療 課題とは?
・メタバース移行とは?
・メタバースと健康とは?
についてお話ししていきたいと思います。
Contents
メタバースとは
メタバースとは、仮想空間上でアバター(自分のキャラクター)を使用し、様々な国の人とコミュニケーションをとる・お金を稼ぐ・買い物・ビジネスをするなど現実とは違うもう1つの空間のことを指します。
「META]→超越した
「UNIVERSE」→宇宙
この2つを掛け合わせた造語で、現実世界と仮想世界の超越した世界のことを言います。
メタバースと医療
そもそもこのメタバースは、最新のウェブ技術とも言われています。
そもそも疑問に思いますよね。
このメタバースを高齢者が使いこなすには、誰かの支援がないと不可能かもしれません。ですが、このメタバースの技術を使うことで高齢者に向けた認知機能の改善や、精神的にも前向きになれるようなものになると、私は考えます。
必ずしもメタバースに移行することがいいとは思いませんが、上手にメタバースの技術を使用することで、より質の高い生活(QOLの向上)が送れるのではないかと考えます。 高齢者になると、身体も衰え、認知機能、判断能力、さまざまな面で衰えを感じてきます。
若い時のように歩きたい、走りたい、そんな欲求でさえも難しく、どんどん認知機能も下がり衰退する一方です。
ですが、メタバース技術を使用することで、仮想現実での自分は何不自由なく生活でき、昔の自分に戻ったかのような感覚や、リアルに生活しているような体験ができるので、認知機能の向上や、QOLの向上にもなり、いい影響が出るのではないかと思います。
またメタバースは更なる医療の発展にも貢献すると私は思います。手術状況を解析したり、メタバースを通じて医療を提供する日も近いかもしれません。ただこのメタバース導入にあたって、人的確保や、知識の不足、莫大な費用の問題など課題は山積みです。
メタバースを活用は今後の医療にとっていいことですが、本来の人からもらう温かみのある医療も交えつつ、より技術の進歩も期待していきたいです。
2016年設立のベンチャー企業であるHoloeyes(ホロアイズ)は、VRを活用した臨床トレーニングソリューションを開発。MR技術を活用し、3次元空間上で術前シミュレーションができる医療用画像処理ソフトウエア「Holoeyes MD」は、2020年2月28日に管理医療機器(クラスⅡ)認証を受けた。
Holoeyes MDは、実際の手術手順をイメージしたシミュレーションができ、術中の出血量減少や手術時間の短縮などに寄与する。遠隔カンファレンスにも活用できるため、場所を問わず医師のスキルアップや、医療の地域間格差の解消への貢献も期待されている。
製薬企業でも、大塚製薬が精神科領域で患者治療支援プラットフォームを構築したり、アステラス製薬がメタバースで医師への情報提供に取り組んだりと、仮想空間の特性を生かして、新たな価値提供を探索し始めている。
順天堂大学と日本IBMが開始するのは「メディカル・メタバース共同研究講座」。2022年〜2024年の約3年をかけて、仮想空間であるメタバースを活用した医療サービスのビジネスモデル構築と、事業のためのエコシステム形成を目指している。
メタバースと医療課題 認知症
超高齢社会を迎える日本では、2035年に総人口に占める高齢者の割合が33.4%、3人に1人が高齢者になるという推計が出ている(出典:厚生労働省 国立社会保障 人口問題研究所)。
日本では、65歳以上高齢者の約15%が認知症になるというデータもあり、さらに年齢が上がっていくごとに発症率は上がっていく(出典:国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター)
2025年までに、約700万人の人々が認知症になるという推計も出ている。これだけの人々が認知症になると予想されている中で、テクノロジーにはどのようなことが可能なのか。
〜Rendever(レンデバー)〜
VRで認知症の記憶をサポート
シニア層をターゲットとしたVR企業が台頭してきている。米国に拠点を置くRendever(レンデバー)は、高齢者施設にVR機器を提供し、施設利用者が没入型のバーチャルエンターテインメントや旅行体験を楽しめるサービスを提供している。
Rendeverとは、社会的孤立の影響を軽減するための仮想現実(VR)ソリューションを手掛ける米スタートアップで、その技術を高齢者介護施設のVantage Point Retirement Livingに提供している。
両社の提携に至った目的は、アルツハイマー病などの認知症を患う人々のための記憶サポートプログラムなどを通じて、こうした症状で大きな影響を受けている高齢者の生活を改善することを目指している。
なお、この技術は少なくとも初期段階でプラスの影響を与えているようだ。
メリーランド大学の研究によると、記憶力のテストでは、VRを使ったグループは統計的に明らかな改善があり、PCの画面を使ったグループよりも8.8%高いスコアを獲得した。
認知症 スタートアップ
VRで認知症を体験できる「VR認知症プロジェクト」
認知症の理解をVR体験によって深める取り組みがシルバーウッドの運営する「VR認知症プロジェクト」。風邪などの自身が体験したことのある病気であれば共感や理解があるが、認知症と言われるとその辛さや本人が感じていることは理解がしづらい人も多いのが現状である。
このプロジェクトは、認知症の中核症状を日常の出来事のVRから疑似体験でき、認知症を問題として解決するのではなく、認知症の人やその家族の人たちが生きやすい社会をつくることを目標としている。
現在、VR認知症を使用した実証実験を予定しており、徳島県那賀市で認知症に対するリテラシーや認識の変化の数値化を考えている。実際に那賀市にて効果がみられれば、他の地域にも展開していきたい意向だ。
メタバースへ移行する日は近いのか、、、
元Facebook社のマークザッカーバーグ氏が2021年7月「メタバースの実現を目指している」と語ったことによりメタバースという言葉が話題に。同年10月「Facebook」から「Meta」に社名を変更したことで一気に注目されるようになりました。
実は最近のことではありません。
最初に知られるようになったきっかけは、1992年に発表したSF作家ニール・スティーヴンスン氏の”スノウクラッシュ”と言われています。スノウクラッシュに出てくる言葉として、「仮想空間のメタヴァース」「アバター」を知るきっかけとなりました。
メタバースが関連している企業には、Google、Microsoft、ディズニー、アディダス、ナイキ、NTT、KDDI、東急など私たちがよく知る、さまざまな企業がメタバースを導入してきています。メタバースの世界に移行する日も近いのではないでしょうか?
メタバースはこれからどうなっていくのか?多くの企業の動向が気になります。
メタバース健康
先ほどメタバースと医療で述べましたが、さまざまな分野にメタバースが導入されつつあります。
手術分野では、メタバースのVR技術を導入することにより、疑似的に手術のシュミレーションができることで、より正確にかつ、迅速に手術ができ麻酔時間の短縮が行え、術中出血量も抑えた低侵襲に医療を提供でき、結果患者の健康に繋がります。
また認知症の治療の一環としても述べましたが、メタバースは心の健康にも特化している部分が多く見られます。身体的な健康も大事ですが、精神的な健康にも着目し、今後も日本が多く抱えるメンタルケアの分野でも進歩していってほしいと思います。
メタバースが全ての健康の分野に特化していくかはまだ未知の部分ですが、世の中の人が健康になるような、メタバース分野での医療の発展が楽しみです。